6日

実家の母親は料理が好きではなくて、子供の頃から食べている親の味といえば、父の作る卵焼きだったし、おにぎりだし、今でもそう。みそピーナツやしそ味噌、ねぎ味噌など昔からあるおかずがほとんど。

わたしに一番最初にクッキーというものの存在を教えてくれたのも父で、父が食べたかっただけなのかしら、お菓子作りの本を買ってきてくれたのだ。クッキー作りに必要なものは近くの農協スーパーで手に入ったから、しょっちゅう作っていたのを覚えている。工程でわからない言葉が出てきたら父に聞いたのも。

おにぎりと卵焼きは今でも姉ともども好物で、帰省の際は孫らも食べたいというくらいになっていて、その父の作ってくれたもののなかでは、炒り豆腐も好きだった。野菜は入らず、豆腐のみを使う。豆腐は地元の豆腐店が毎日売りに来てくれる新鮮なものを使うから、豆腐の味がしっかり残っていて美味しい。水分がなくなるまで炒りつけて醤油だけで味付けした、とってもシンプルで田舎風な炒り豆腐。水分を飛ばすのが甘いと冷めてから水分が出てきてしまう。でも父の作るこれは、水分が全く出てこず、豆腐がゴロゴロとしていておいしい。ごはんに乗せて食べていたが、これのみをスプーンですくって食べるのも好きだった。

日本の素朴な味、炒り豆腐をこしらえましょう。なんておいしくて、やさしい味なのでしょう。

情報源: きほんの炒り豆腐 おいしさとは やさしさ – くらしのきほん

↑このような野菜も入った彩りのきれいな炒り豆腐、今度の帰省で父に作ってあげよう。

母の味はなにかしら…と考えてみれば、母の味もちゃんとあって、年越しそば用の(それ以外にも母は日常的に作っているけど)蕎麦汁とカレー、生姜焼きがある。こちらはメインのおかずにもなるものが多くて、料理の苦手な母は頑張って作ってくれていたんだなあ。


 

14日

今日は、夫の誕生日。毎年穏やかに過ごせることがありがたいし幸せだと思う。それと義母が作ってくれるお祝いのお重もありがたい。お赤飯、唐揚げ、焼き魚、煮物、漬物、青菜のお浸し、厚焼き玉子、枝豆、ポテトサラダ、果物、ケーキと盛りだくさん。いずれも美味しい。私の時は唐揚げが肉団子になる。以前、肉団子がすごく美味しかったと言ってから肉団子を作ってくれる。これにがんもどきの煮物やおでんが追加で入れてくれる時もある。これだけの食材を買い揃え作るのは相当の手間だと思う。冷える台所に立ち続けて作ってくれたんだと思うとありがたい。


午後はのんびりと過ごしていて、お互いにKindleUnlimitedで懐かしい漫画を見つけたから読みふけった。イティハーサってこんなに泣けるものだったかしら。ちょいちょい泣いてしまう(笑)相変わらずややっこしい理屈っぽいセリフが多くて斜め読みしてしまうけど。

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それから、一昨日買った土井先生の本少しずつ読んでいる。作りおきおかずは必要ないというか、チカラ入れて作らなくてもいいんだなって思った。一汁一菜、ご飯にみそ汁、漬物に、たまに一皿おかずがある、そのくらいで十分なんだそう。少し前から、一汁一菜で十分なんだよねって話をしていて、そのご飯を楽しむためにヒノキのおひつを買った。今朝はそれに炊きたての御飯を入れて食べた。木の香りがいい具合に残っていてとても美味しかった。このごはんに、旬の野菜を入れたみそ汁なら栄養だってとれる。そうなると気合入れて時間をかけ何品も作らなくてもいい。せいぜい下ごしらえの為に切ったり茹でたりするくらいで、ソレで十分なのかも。これは別の本に書いてあったことだけど、ぬか漬けも作りおきと呼べるんだそうで、それなら小さめの容器で少しずつやってみようかしら。発酵食品は積極的に摂りたいものだしね。二人暮らしなのだから大きな容器は必要ないもの。

 

5日

今日は朝から風が強かった。というか昨夜から強かったり弱まったりしていたのだけど。

風が強いから空には雲ひとつなく、月齢7の月が、まだ固く小さな蕾をたくさんつけた桜の木越しに見えていた。
月齢7なので月面Xが見られるかな、と思ったが、月が沈む前に見上げるのを忘れてしまった(笑)その月を、航空機が横切る時があって、たまたま見上げたら割と低空で飛ぶ飛行機が月と重なっており、ああいうタイミングで写真が撮れたらなあと悔しかった。

買い物に行く途中、車の往来がめったにない道路の真ん中を、ハンドルを左右に振って漕ぐ男の子がいた。と思ったら、私達の目の前で転んでしまった。

転んじゃってびっくりしたのと、転んだ拍子に手をついたから手のひらが痛いらしく手を一生懸命握って泣き出した。

男の子と自転車を起こし、手のひらを見せてもらったら血も擦り傷も無かった。痛がっていた足も大丈夫そうだし気をつけて帰りなね〜って送り出して?やったけど振り返って見てみたら、路肩に止まってワンワン泣いていた。小さかったし家が近いんだろうと思う。知り合いのママに見つけてもらえるだろうから無事に家に帰れたと信じて(*^^*)

夕飯の為に豚バラ肉を買い帰宅。少し寝た後で、昨日もらってきた、父が栽培した長ネギと人参、豚バラ肉を使って母直伝の蕎麦汁を作った。厚めの斜め切りの長ネギと、太めの拍子切りにした人参を先に炒めてから水を足して煮込み、それぞれが柔らなくなった頃に豚バラ肉としょうゆを加えて更に煮込む。とても簡単なものなのだけど、毎回味が変わる…。今回は少ししょうゆが多すぎたか、塩気が強い。色味はいいのだけど(母の作るそれと同じような見た目)、味がなかなかあのようにはいかない。何が違うんだろう(笑)

父の作る長ネギはとても太くて食べごたえがある。人参くらい太い。その人参は大根かと思うくらい太い(笑)そしていつも買う長ネギは緑の部分を切り落とされているから食べられないけど昨日は緑の先っぽももらってきた。畑から抜いたばかりだから新鮮だしシナっていないし、美味しい。この緑の部分にあるヌルヌルしたもの、これが体の免疫を高めてくれるのに役立つそうなので使い切れる、嬉しい。

蕎麦汁をつくる場合、市販のネギを使う時はだいたい一本使い切るのだが、そういうわけで父の長ネギは太いため半分で足りた。残りは明日以降の味噌汁用に…とも思ったが、たまたま見かけた味噌おにぎりという文字。これに触発されて、明日の朝用に、とネギ味噌を仕込んだ。みりんとキビ糖の甘みを効かせたところにかつお削り節をたっぷり加えた。コレを一晩寝かせる。明日の朝にはいい味になっているはずで、白いおにぎりにこれを塗ってグリルで焼いてみようか。ご飯には白ゴマも混ぜたらいいかしら。