モアナと伝説の海

『モアナと伝説の海』

録画しておいたものを視聴。

海に選ばれた少女が世界を救う話。

話は1000年前。女神テ・フィティの「心」には命を創り出す力があり、海しかなかったこの世界に島、植物、動物を誕生させた。その心を半神マウイは盗み出す。逃げる際、溶岩の巨大な悪魔テ・カァの襲撃を受けたマウイはテ・フィティの心を海の奥底へ落としてしまった。心がなくなったことで世界は少しずつ闇に包まれ始めたが、闇に覆われ尽くす前に、海に選ばれし者の手によって心が返されれば世界は救われる――。

伝説を地で行く少女が現れた。海を愛し、海に愛された少女・モアナが、1000年前にテ・フィティの心を奪ったマウイを見つけ出し、遥か遠くの女神まで心を返しに行く。

 

海がとても気持ちがよくておもしろかった。モアナが冒険に出るきっかけも、冒険途中のトラブルもテンポがよくて引き込まれた。それに海の水の質感、光、風などどれもが気持ちよさそうで、あんなきれいな海、みてみたい。

冒頭のモアナはヨチヨチ歩きで仕草も可愛らしいのだけど、いかんせん目が大きすぎる(笑)日本のアニメの大きな目とは感じが違う大きさで、毎回、目ばかり見てしまう(笑)

それから、話の流れが、もののけ姫のようだと感じた。奪われた首を取り返そうとする「でいたらぼっち」と女神の心を狙う「テ・カァ」。それから、共に生きることを提案したのにそれを拒否し、一人で生きていく事を選ぶ「マウイ」と「サン」。「会いにいくよ、ヤックルに乗って」みたいな別れ。

きみに読む物語

『きみに読む物語』

ひと夏を過ごすために田舎町にやってきたアリーが、地元の青年・ノアと恋に落ちる。ひと夏だけの恋だと親たちは目をつぶるが、段々と見過ごせなくなり、引き離されてしまう。大学への進学のために遠い街へ引越すアリー、アリーへ毎日手紙を出すけど返事が来ず失意のまま戦地へ赴くノア。

アリーは従軍看護婦として負傷兵の介護にあたり、その際に知り合った資産家と結婚する事になる。大きな怪我もなく無事に帰還したノアは、アリーとの思い出の家を改築する。手すりを直し、ペンキを塗り、床を張り替える。この家の広告を、アリーは結婚直前の衣装合わせの日に目にしてしまう。

激しく動揺したアリーは婚約者に許しを得て、ノアのもとへ足を運ぶが、そこで待っていたのは…

前半の、二人の若者の、気持ちのままに笑い歌いはしゃぐ様はかわいらしい。夏も終わりに近づき、引き離されてしまうあとからは切ないけど、再会した二人は若い頃とは違う激しさで互いを求めあって、大人になったんだなあ…と。

ラストは、えええ?と思う描写だったが、幸せそうなのでアレはアレでいい…。

うる星やつら

出会いは、小学3年の頃だった。父の入院に付きそう為に訪れていた病院の、最寄り駅を出たところにある小さな本屋だった。父は欲しい本があった。でも手術後で外出が出来ない。そこで私にお遣いを頼んできた。ついでに欲しい本があったら買ってきていいよ、と言われ、見知らぬ土地を、父の描いてくれた地図を頼りに歩いた。

病院を出てすぐ左に曲がり、突き当たったら右に曲がる。しばらく歩くと左側に改札口が出て来るから、その前を通り過ぎた先に本屋はあった。今思えば簡単な道のりだが、子どもには冒険だった。色々な障害や興味が行く手を阻む(笑)。

そうしてたどり着いた本屋はとても小さい。狭い。通路も狭い。天井まである高い本棚にぎっしりと色々な本がつまっていたが、背が低いから上の方はどんな本だったのかはわからない。自分では探せないから、父が書いてくれた本のメモをおじさんに渡した。本を捜してもらっている間に目に飛び込んできたのが、鬼の格好の緑の髪の女の子の漫画。

虎柄のビキニを着ている、宇宙からやってきた彼女は何故か地球人と追いかけっこをしており、ブラジャーが取れて胸が露わになったり空が飛べて、怒ると雷を放出する。追いかけっこは女の子の勝ち。子どもには非日常過ぎて、すぐ引き込まれた。とても気になった。欲しかったら買っても良いと言われたのを思い出して、父に頼まれた本と、その漫画を1巻買って帰った。

その日の夜、寝る前に、父に10巻まであったことを何気なく話すと、明日朝のうちにもう一度本屋へ行って、10巻ぜんぶ買っておいで、と言われた。付き添いお泊りしたご褒美だと言った。うれしかった。明日という日は日曜で、たしか午後に母が迎えに来る事になっている。バイクで1時間ほどかけて迎えに来てくれる。ワクワクして朝を迎えた。昨日の本屋に行き、おじさんが「おっ?来たね?」という感じの笑顔で迎えてくれたことと、まだ朝の空気が残る駅前を、漫画本9冊が入った袋を下げて歩いたのを覚えている。

■ここが好き

世界観

舞台は日本で地球なのだけど、いま自分がいる世界じゃない設定なのが面白かった。宇宙から来た女の子ラム、浮気性でいい加減でエゴイストでスケベな男子高生あたる、この男子高生のことが好きな同級生の幼なじみ・しのぶ。錯乱坊という怪しい坊様と、金持ちの面堂終太郎、ラムの幼なじみの弁天、ラン、おユキ、ラムのいとこの小さな鬼・テン。

宇宙から来たラムは空が飛べて、スタイルがよくて、かわいい。怒ると指先から雷を放出させ、あたるをこらしめる。いとこのテンも同じ鬼族で空を飛べるがまだ幼いから飛ぶのが遅く、こちらは口から炎を吐き出す。

もう全部がファンタジーでおもしろいでしょう、子どもには衝撃的でした。

ストーリー

ストーリーといったってこれといった大筋のストーリーが有るわけではなく、一話完結。だから小学生にも読めたんだと思う。ラムとあたるが浮気したり雷でお仕置きされるのはベースで、色々なキャラクターが出てきてはハチャメチャにかき回して最後はなんとかまとまって終わる。その繰り返しだった。でもこれがおもしろいのだ。

面堂終太郎の妹・了子が牛車を使い3日かけてお刺身入りの弁当を兄に届けたり、海水浴に行った宿で妖怪に喰われるところを逆に妖怪を追い詰めたり、ラムの幼なじみ・ランが地球にやってきてラムに仕返しをしたり、学校の保健室の先生・サクラと婚約者つばめの話、ふざけてると思えば、里帰りしたラムを追いかけてみたり帰ってこないラムを懐かしがって泣いたり…毎巻、毎回、飽きない。

人物

登場人物が皆、魅力的で楽しい。ラムは独占欲が強くて一途。あたるは浮気性だけど、ラムを好きでいるためによその女の子とも関わっていたいワガママなやつ、面堂終太郎はラムが大好きで、お金持ちなこと以外はあたると本質は変わらない(笑)、しのぶは一番まともなキャラで、あたるが好きだったけど面堂終太郎に乗り換え、最後は因幡さんと良い仲になる。サクラは美人でスタイルもよくてイケメンな婚約者が居て、でも実は霊能力者で妖怪が見えたりする。叔父上と母上は不細工なのにサクラだけ容姿端麗なのもおもしろい。子ぎつねや七面鳥やふぐ、タコ達、ヤギ、最終巻で出て来るひいおじいさん、闇の国のルパ、カルラ、妖怪の露子、竜之介、花屋のお姉さん、テン、おゆき、弁天、ラン…あげたらキリがない。

■そういうわけで

とっても思い入れの強い作品で、大好き。アニメもみて、アニメはアニメで原作とは違うキャラも出てきて、でもそれもいい。映画はVHSやテレビ放送などで観た。もう原作は完結しているけど、未だにラムの人気は衰えていないし、何度読んでも楽しい。Kindle版で全部揃えたい本のひとつ。

うる星やつら〔新装版〕(1) (少年サンデーコミックス)

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

うる星やつらといえば、クレモンティーヌさんが歌う「ラムのラブソング」もなかなかかわいのだ。

バースデーカード

『バースデーカード』

毎年誕生日に、亡き母から届くバースデーカードを巡る家族の愛の物語でした。

さあ泣きなさい、泣けるよね?泣いて?ホラホラ。みたいな、感動の押しつけになっていないのがとても好感が持てました。

バースデーカードは母から子への見守る愛だけど、父から子、恋人、友人、姉弟…いろんな愛が描かれていました。なんてこと無い日常の中にそれはあるんだなあってしみじみ…。

あぁっなんでそんなことを言うの!というシーンが出てくるのだけど、それは主演の橋本愛さんからの提案だったそうで、さすがだな…。あまちゃんの時とはまた違う橋本さんのこれからも楽しみになったし、作中、とてもクールに見える内気な紀子が、時々感情を爆発させて大きな声を出したりするのも人間的でよかった。一見するとチャラそうな弟なのに姉ちゃん想いでとても優しい人になっているのもきっとバースデーカードのおかげだったんだろうなあ…出て来る人物みんなが優しい人で、胸にじんわり熱いものが残りました。

 

Destiny 鎌倉ものがたり

月曜の午後、頼まれていた義父からの仕事も済んで、夫も仕事が一段落したので、映画を観に行ってきた。

『Destiny 鎌倉ものがたり』

鎌倉に住む作家夫婦の和やかな新婚生活と少しのミステリー、それからたくさんの愛が詰まった映画だった。

まだ公開中で、ひょっとしたら、万が一にでもこの映画を観ようと思っている方がこの記事を目にするとも限らないのでネタバレ的な事は書けないが(でも予告編でだいたいの事は描かれてるけど)、前半はこの夫婦の暮らしを中心に話が進む。妻役の高畑充希がほんわかしており、とてもかわいらしい。それから誰も痛い目に遭わない(天頭鬼は別)のもいい。非常に面白かった。ミステリー殺人事件現場のシーンがあるが、恨みつらみなどが前面に出て来るわけでもなく、その部分はサラッと経過していたから作品に影を落とすようなものでもない。

中盤以降に訪れる災難、これを乗り越えようとする夫婦ふたりの、渾身の泣きの演技にはヤラれた。持っていった小さなタオルハンカチは全面がしっとりしてしまった、マジで。

近所のご夫婦(故人)、死神、キン、貧乏神、本田さん、どの方もすごく大事な役で豪華なキャスティング。見応えがある。

エンディングは、宇多田ヒカルさんの「あなた」。監督が、思いの丈を綴った手紙を送り、それで作品に絡んだ資料に目を通して作ったそうで、一色夫妻の姿のようで良い歌。エンドロールにも少し仕掛け?があるから、そこも楽しみにすると良いと思う。