23日

昨日は大雪の予報が出ていたが、父の心臓の検査の日でもあった。

朝9時半、父の車用のタイヤチェーンを買いに走った。家から一番近いホームセンターに無ければ少し離れたところのホームセンターへ、そこにも無かったらガソリンスタンドやタイヤ屋さん、あるいはディーラーと色々考えて、そして医者へ行くには13時には家に帰ってきたいから、そのようにハラを決めて開店時間に合わせてホームセンターへ向かった。

タイヤの数字部分を撮った写真を見せて合うタイヤチェーンを探してもらって、5分ほどで買い物が終わり、時間もたっぷりあったから、装着練習をした。ジャッキアップが要らない簡単装着!と書いてあったわりには位置合わせなどが難しくて…ジャッキアップをしてタイヤを浮かせた状態にした方が装着しやすい気がしたが、アレコレと装着し終えた。が、庭を少し走ったところ留め方がゆるくたわんで外れてしまった。でもこれは補助金具を使えば良いことがわかり、もし装着練習をしていなければそのまま本番だったと思うと怖い。

雪は10時過ぎに舞いはじめ、12時頃にはこんなくらいに白くなった。

家を出る時刻はこれよりももう少し白くなっていたが、まだ道路は濡れているだけで、チェーン無しでも走れた。自宅付近よりも病院のある市の方が降りが弱く、なんというか、余裕だった。これならチェーン無くても帰れるねなどと期待をしつつ病院へ到着。

立体駐車場へ入ってすぐ、目の前で一台空きが出た。とてもラッキーだった。それから数分後、十何台もの車が入ってきては空きを捜してぐるぐるしていたから、ちょっと遅かったら停められなかったろうと思う。すごくラッキーだった。運が良い(≧∇≦)b

予約は15時だったが早めに着いたのと、いつもより患者が少ないのもあって診察が早めに終わり助かった。16時半頃は会計も済んだ。

何でもないお天気だったら、帰宅ラッシュの始まる17時前には帰路につける時間。でもこの日は雪。病院に着いた時よりも降り方が強くなっている。駐車場から伸びる道路は白く積もり、歩道も真っ白だった。外の道路も当然、この程度は積もっているだろうとふんで、チェーン装着をすることにした。

父は、このくらいじゃチェーン無しでもいいんじゃないか、と言い張った。雪がない道路を走るとタイヤが傷むから、というのだ。いやでも待って?タイヤが傷むのと危険に晒されながら運転するのとじゃ後者のほうが大事でしょ。この田舎の爺さん特有の感覚はほんとうに厄介(笑)

母に至っては、他の人は着けてないよ…と何度も言う。うちだけ装着するのは恥ずかしいよ…やめてよ…みたいな空気なのだ。

よその人に合わせる必要は無いし、他人はどうか知らないがノーマルタイヤで運転はしたくない。父に手伝ってもらい、少し手間取ってしまったが30分ほどかけてチェーンを無事装着。駐車場内を少し走って最終的にたわみなどをチェックし補助金具で調整をしてから帰路についた。

病院を出て街道に入ったら、シャーベット状になった雪で道路が埋まっていた。

ほらね!!!!!チェーン装着して正解!!

声を大にして父母に言った(笑)

交差点、そして大きな道路を曲がるたびに雪は酷く積もっていて、チェーン無しじゃこんなの無理!ノーマルタイヤで雪道を走るなんてこの上ない狂気の沙汰!!

帰宅時間の17時〜17時半頃は平常でも渋滞するのに雪も手伝って、あちこちで渋滞が酷かった。ギアをローに入れて、エンブレとクリープ現象で進みつつ、途中でトイレや食料調達を済ませた。ところどころでホワイトアウトのようにあたりが真っ白に包まれたり、枝に積もった雪が一気に車に落ちてきてトトロ感を味わったりもした。

左の脇道に入るか直進するか迷う交差点に差し掛かった。ここで父が直進(大通りに出る事)を言ってきた。わたしはこのまま脇道に沿って進めばなんとか…と思ったが、父の判断を選んだ。左の脇道は、進んでは居るが対向車が2,3台ずつしか来ないから、恐らく立ち往生している車があって交互通行なんだろうと言うのだ。そういえば対向車が来るには来るが、そんな感じもする。数台来てはこちらの車線が数台分停まる…それに脇道は上り坂と下り坂の連続だった気がする…道幅も狭かったかも。

一方で大通りは、3車線ある。たとえ立ち往生している車があっても2車線は走行できる。だからそっちがいい、と言うのだ。それで大通りに出てみたわけだが、その選択であっていた。中央分離帯と化してる対向車線との境目に出来た吹き溜まりに頭を突っ込んだ車両、一番左の車線に停まったままの車両が数台いた。車には誰も乗っていなかったから、乗り捨てて行かれたんだろうか。

大通りは次第に空いてきて、ゆるい上り坂も停まらずに進めた。大通りから家の前の道路に真っ直ぐ伸びる道に入っても、車間距離を思いっきりあけていたからブレーキも不安が無かった。積もった雪の上をゴリゴリと進む。金属チェーンがガシッと道路に食いついてくれて、ハンドル操作と急ブレーキに気をつけて、全行程通して10キロ〜20キロの速度で自宅に戻ってきた。実は前日、札幌の友人から雪はどうなのかと連絡が来た時、雪道運転が怖いと弱音を吐いた所、「交差点が近づいたら早めにアクセルから足を離すこと」「ブレーキはフワッフワッと弱くして、急ブレーキしなきゃ大丈夫」「雨の日より少しだけ気をつければいい感じだから」とアドバイスをもらった(笑)さすが毎日雪道を走っているだけある。彼女のアドバイスに加えて、少しネットで調べた「ギアはロー」「車間距離は十分に」というのも念頭に置いて運転した。

そんなこんなで3時間かかって戻ってきたわけだが、自宅敷地に入るには、隣家との間にある小道を通らねばならない。この入り口に、吹き溜まりになって雪山が出来ていた。無事に家に着いた〜と思ったら相当の雪山で慄いた。でも停まってしまったら動かなくなってしまうから、アクセルを踏み続けた。

もりもりと雪をかき分け車を車庫に入れて、ようやく落ち着いた。軽自動車ががんばってくれた。金属タイヤチェーンも役に立ってくれた。チェーンは後日外す事にして、この日は玄関周りの簡単な雪かきと雨戸を閉めて早々に家へ入った。

本当に無事に帰れて良かった。怖かったが、少し楽しんでいる自分も居た。途中、ルート選択を誤ったかな、と思ったが、そのおかげで食料調達やトイレを済ませれたし大通りに出る選択ができたから、あれはあれで必要な横道だったんだろうと思う。

もしまた大雪が降ったなら、ちょっとくらいの雪じゃ運転もできそうだが、やはり怖いからもう二度としたくない。父にも、雪の日の最大の対策は運転しないことだから、と言っておこう。